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臨床化学検査試薬

■LDL-EX

●特異性

本試薬の各リポ蛋白との反応性を示します(表1)。Lp(a)以外は、超遠心法で分離した各リポ蛋白分画との反応性を示しています。IDL分画では、反応性は約30〜50%です。Lp(a)との反応性は、Lp(a)の精製品を試料とした場合の測定値から概算したものです。

表1 各リポ蛋白との反応性
カイロミクロンVLDLIDLLDLLp(a)HDL
0 % 0 % 30〜50 % > 95 % 約50 % 0 %

松井寛史, HDL、LDL試薬の特徴について, 筑波臨床化学セミナーテキスト, p43-46(2008).より一部改変

●CDC認証書

米国のCDCと世界8カ国、10施設の脂質基準分析室とで構成されるCRMLNは、世界中の試薬メーカー及び臨床検査室を対象に脂質標準化プログラムを実施しています。本試薬は、このプログラムで所定の判定基準を満たし、CDC/CRMLNよりその認証を受けています(図1)。この認証は、本試薬がLDL-コレステロールの基準分析法であるBQ法とトレーサブルであることを意味します。

(注)
・CDC(Centers for Disease Control and Prevention)は、1980年以来、WHO(世界保健機関)の脂質標準化における協力センターとして承認されています。
・CRMLN(Cholesterol Reference Method Laboratory Network)は、米国から3施設と米国外から7施設の計10施設の脂質基準分析室で構成される国際標準化のネットワークです(2009年1月現在)。日本国内では大阪府立健康科学センターがCRMLNのメンバーとして正式登録されています。
・BQ法(Beta-Quantification法)は、CRMLNにおけるLDL-コレステロールの基準分析法です。


図1 CDC認証書(クリックで拡大表示)

●III 型高脂血症における測定

原発性高脂血症患者37例(IIa型16例、IIb型18例、III型1例、IV型1例、V型1例)を対象とし、Friedewald式(F)で得られたLDL-コレステロール値と本試薬(DA)による測定値を比較しました(図2)。対象全体では、両者は有意の正相関(y = 0.733x + 40.6, r = 0.851, P<0.0001)を示しました。しかし、この中でIII型高脂血症例は他の症例とは大きく異なり、本試薬ではF式に比べ極めて低い値を示しました。残るIIa、IIb、IV、V型の症例は、表現型にかかわらずほぼ一直線の関係を示し、III型の症例を除くと正相関はより強いものとなりました(y = 0.891x + 14.3, r = 0.970, P<0.0001)。

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図2 Friedewald式(F)で得られたLDL-コレステロール値と本試薬(DA)による測定値との比較
梶波康二ら, LDL-コレステロール測定試薬(LDL-EX)の臨床的有用性の検討,
Progress in Medicine, 19, 5(1999).より引用(改題)

●胆汁うっ滞症例における測定

胆汁うっ滞患者の血清では、総コレステロール(TC)が異常高値でそのほとんどが遊離型コレステロール(FC)であり、リン脂質(PL)が異常高値を示し、LDL相当の比重(1.006<d<1.063)を持つ異常リポ蛋白Lp-Xが観察されることがあり、LDL直接測定法間の乖離の一因として報告されています。電気泳動でLp-Xの存在が認められた胆汁うっ滞症例におけるLDL直接測定法間の乖離と血清脂質の比較を示します(表2)。

表2 胆汁うっ滞症例におけるLDL直接測定法間の乖離と血清脂質の比較
  PBC
(mg/dL)
総胆管癌
(mg/dL)
膵頭部癌
(mg/dL)
基準値
(mg/dL)
総コレステロール(TC) 492 723 314 120〜220
トリグリセライド(TG) 181 233 269 30〜150
遊離型コレステロール(FC) 340 675 258 > 139
リン脂質(PL) 789 1045 611 150〜250
HDL-C 12 5 11 40〜90
LDL-C超遠心法 463 662 251 > 139
LDL-C直接測定法 A法 163 52 43  
LDL-C直接測定法 B法 421 653 183  
LDL-C直接測定法 C法(本試薬) 294 551 129  
LDL-C直接測定法 D法 149 74 44  
LDL-C直接測定法 E法 261 516 81  
LDL-C直接測定法 F法 223 58 14  

杉内博幸ら, HDL-コレステロール、LDL-コレステロール直接測定法の反応特異性に関する最近の研究,生物試料分析, 31, 4(2008).より一部改変

●文献紹介
  1. Okada M,et al.:Low-density lipoprotein cholesterol can be chemically measured : A new superior method, J. Lab. Clin.Med.,132(3),195(1998).
  2. 松井寛史:新しいLDLコレステロール直接法試薬(LDL-EX)の開発,生物試料分析, 21(5), 361(1998).
  3. 日本動脈硬化学会:動脈硬化性疾患診療ガイドライン2002年版(2002).
  4. 櫻林郁之介:LDL-コレステロール,日本臨床, 750, 20(1999).
  5. 松井寛史, HDL、LDL試薬の特徴について,筑波臨床化学セミナーテキスト, p43-46(2008).
  6. 梶波康二ら, LDL-コレステロール測定試薬(LDL-EX)の臨床的有用性の検討,Progress in Medicine, 19, 5(1999).
  7. 杉内博幸ら, HDL-コレステロール、LDL-コレステロール直接測定法の反応特異性に関する最近の研究, 生物試料分析, 31, 4(2008).