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工場レポート!

工場レポート#01 ワクチンの製造(新潟工場) 2008年2月取材 2008年4月掲載

オートマチックシステムとバイオハザード対策で
安全性を確立した製造過程

ワクチンに限らず当社の工場はGMP(Good Manufacturing Practice)という厳しい国家基準に従い、ハードとソフトを整備、管理しています。製造工程で最も求められることは品質の恒常性といえるでしょう。 ほとんどがオートメーション化されていますが、機械のメンテナンスや製品の基準書通りにできているかを確認することが重要になってきます。一方、感染性を持つウイルス・細菌を使いますので、バイオハザード対策には万全を期しています。ハード面はもちろん、スタッフ教育も含めて手順を徹底し、作業の管理をす ることに力を注いでいます。ワクチン製造棟には、決められた手順に従って入室しますが、予め予防接種や教育等を受けた人しか入室できないようになっていま す。建物内部は差圧管理によってグレード毎に清浄度をコントロールしています。各部屋へ入る扉は二重になっており、それぞれのウイルス・細菌に応じてバイオセーフティレベル(BSL)が定められています。場所によっては入室には指紋照合が必要となります。万一飛散した場合に備えてシャワー室がありますが、幸いなことに使ったことはありません。主に新潟工場でウイルス・細菌を扱っていますが、これは当社の大切な資産でもあるわけですので、厳重な管理を行っています。

GMPとは、医薬品および医薬部外品の製造管理および品質管理の基準を指し、
次の3つを目的としている。

  1. 人による間違いを最小限にする
  2. 医薬品が汚染されたり、品質が低下するのを防ぐ
  3. 高い品質を保つ仕組みをつくる

インフルエンザHAワクチン製造方法

図:ワクチン製造過程

インフルエンザワクチン製造の約半年前より雛鳥を用意し、十分な管理の元に成鶏まで育てると、約半年にわたって発育鶏卵を用意することができます。発育鶏卵を消毒した後、10〜12日間ふ卵させ、検卵により一定の品質を満たす卵をワクチン製造用に使用します。この発育鶏卵の尿膜腔内に、一定量のインフルエンザワクチン製造用のウイルス株を接種した後、2〜3日間培養します。培養が終了したら約半日間冷却し、ウイルスの増殖を中止させます。その後、自動採液機を用いてウイルスが増殖した尿膜腔液を採取し、ゾーナル遠心機によるショ糖密度勾配遠心法により濃縮精製します。精製したウイルス粒子は分解し、不活化した後、規定の濃度に調製します。精製したワクチン原液は、4株分(A型2種類、B型2種類)を混合し、各バイアルに小分けします。その後国家検定に提出し、合格した製品を順次包装出荷します。通常、8月まで製造して、8月から国家検定を受け、合格した製品を9月から包装、出荷していきます。接種は、インフルエンザの流行する前の12月中旬頃までに終えることが望ましいと考えられています。

新潟工場自慢

ワクチンの他、幅広いラインナップの細菌検査試薬の製造を行っています。ゆえに多種類の細菌・ウイルス培養を扱っています。

■バイオハザード対策で徹底した管理を実現しています。
オートマチックシステムはもとより人の出入りも厳重に管理。
GMPに準拠したクリーンな環境と徹底した品質管理が安全で有効性の高い製品を生み出します。

■環境への配慮
新潟工場の焼却施設には外観上煙突がありません。
煙を出さない、臭いを出さない焼却システムを備え、消音にも注力し、地域住民の環境を損なわないよう万全の体制を整えています。